クルッシャイ ムリーぐル!〜すべてうまくいっています。

チュニジアのキリム に魅せられ、「ただの主婦」からライフシフトしてなぜこんなところでそんなこと?的 目が点腰抜け半移住チュニジア生活のお話。

移動式洗濯機。

7月になっても、まだまだ引っ張る、洗濯ネタ、洗濯機の話題で追記。

 

このブログで使う写真を整理していて、先日の洗濯機について書いた時の様子の

写真を発見。自分でも撮ったのをすっかり忘れていた。

この写真も一緒に掲載すればあの記事にもっと躍動感(大げさ)が出たのに、失敗した。

 

なので今回は早々にお披露目しよう。

f:id:kurinosuke5119:20200708183600j:plain

シャワー・洗面室から外へ、気持ちよく働いてる洗濯機。

 

この時はボトルの白い液体が洗剤だった。

全自動ではなく二槽式、同じ洗濯水を汚れの軽いものから何度か使うので、取り出しておく

バケツやらタライやらも待機している。

 

この時はオリーブの収穫に行ってかなり汚れたので、ついでのママの服も合わせての、なかなかの量と汚れだったため洗濯機の出動をママが許したのだが、いま思うに、もし私がいなかったらアジザが手洗いしていた可能性が高かっただろう、そんな気がしている。

大事な家畜のヤギの世話の90%以外はママは引退、軽めの鶏の世話から母屋の家事のすべてやりつつ、さらにキリムを織って現金収入を得るのもアジザの仕事。ワークライフバランス、時間と体力の配分を考えるともっと機械化を推進すべし、などと思ってしまうが、郷に入っては郷に従え、ここの暮らしにおけるバランスの取り方、暮らし方といものがあるのだろう。

すべてが自宅周辺で完結する、恐ろしく狭い世界での暮らしにおいて、ママの世代から見たらガスで調理、基本的な食料も売っている、などという暮らしはもうすでに十分な時短で、女が働かずにどうする!みたいな考えもあるような気がする。

 

しかし、私がトゥジェンで果たしたいキリム関連の目的を遂行できるように一番柔軟にはからってくれるのもママである。アジザがキリムを織るのを一日中でも見ていられる私に、せっかくここにいる間は出来るだけキリム関連で彼女と並走してもらいたい、と思っているのではないか、ということもそこはかとなく感じられる。もちろん、キリム関連で現金収入を得るという部分においても、いちばんがっちり強気にそろばん弾いてくるのもママである。

キリム織ること、織れること、その技術が彼女たちの最強の武器なのだ。

E.Tな外国人を受け入れ、アンタはうちの娘、と可愛がってくれる、ママは本当に頭がいい。

さすがこの地で70年以上生き抜いてきただけのことはある、人間力、底力、たくましさはもう個人的に人間国宝に認定したいと勝手ながらつくづく思う。

 

ちなみに、ママの話す言葉はアラビア語チュニジア方言の南部訛りともまた微妙に違う、古い言葉なのか、他で耳にする言語と同じではないと思う。ママとはまた違う生きる力と勘の良さを持ったアジザが、今やママ(他、嫁や親戚も含め)と私の通訳をしてくれている。

 

 そんなママには、四男三女 七人の子供がいて、いまママと暮らすアジザは末娘の三女。次女はトゥジェンから車で行けば30分ほどのマトマタという地に嫁いでいる。正確に言えば「新」マトマタ。旧(いうか本来の)マトマタは、かの有名な映画『スターウォーズ』のロケ地やベルベル族の穴居住居で有名なところである。

そのマトマタに嫁いだファトマさん宅は、昨秋からのチュニジアの本拠地 ガベスからも車で20分ほどの位置関係。ガベスで仕事がない平日中はふいっとご飯食べに行ってそのまま泊まったり(というかそうせざるを得ないのだが)、同じところに最長で四泊しかしない、ガベスかトゥジェンかマトマタか、の移動続きの多拠点生活だった。

 

ファトマさん宅も洗濯機はある。恐ろしく綺麗好きで掃除も片付けもきっっっっちり、の彼女は洗濯魔でもあり、行けば身ぐるみはがされて、コートでもなんでも洗われていた。

すべてが完璧主義のファトマさん、トゥジェンとは正反対に、それじゃ繊維が傷みませんか???くらいがっつり脱水するタイプ。そして乾いた風が強い、何も遮るもののない(柵もなくてものすごく怖い)屋上に干せば、分厚いアウターでさえ3時間あれば乾いてしまう。風が強すぎて、この服ガベスまで一人で飛んで帰っちゃうかもね〜、と冗談飛ばすファトマ、全然年下だけどしっかり者で安定しててよほどお姉さんのよう。

ガベスでのモタモタ手洗いびちょびちょの洗濯ものとの格闘、その他さまざまなストレスもファトマが洗濯してくれていた。

 

ちなみに、ファトマさん宅の洗濯機、使わないときの置き場所は・・・寝室である。

ふだん、でかいベットの横にカバーかかった洗濯機が置いてあるのだ。さすがにプライベートな、それもイスラム社会のご夫婦の寝室ないは写真撮れず。

そして、使う時は中庭へ、えっちらおっちら移動させる。初めてその置き場所:寝室から移動させて洗濯始める様子を見た時は、トゥジェンでの一件よりさらに衝撃的で腰が抜けた。ファトマはあの一家の中では珍しい細身だが、そこはママの娘、重い洗濯機も器用に一人で移動させていた。下手に二人で持ち上げるより楽に、慣れた手つきで一歩づつ歩かせるようにするのである。その様子も写真に残しづらいのがこの地の慣習。しかし本当の話である。

 

雨に当たる可能性も低く、屋根もあるのに、なぜ中庭に出しっぱなしにしないか、はまた独特のこの地の文化、思想が関係しているようであり、今後考察と検証を重ねていきたい。

 

事実は小説より奇なり。

旅はまだまだ続く。

 

f:id:kurinosuke5119:20200708195822j:plain

      ファトマ宅の洗濯機、やっぱり二槽式。

 

 

f:id:kurinosuke5119:20200708200037j:plain

寝室から、排水できる中庭の、電源取れるところまで運ぶ。

 

 

 

f:id:kurinosuke5119:20200708200211j:plain

がっつり洗われ干されるアウター、洗濯ばさみの多さもファトマらしい。

f:id:kurinosuke5119:20200708200416j:plain

ファトマ宅屋上からの近景。柵も何もない。

 



チュニジア  #トゥジェン #キリム #キリムのある暮らし #可愛いチュニジア 

#おいしいチュニジア  #ダールヤスミン  #ローヌトゥジェン #雑貨 #民芸 #手仕事

##女性支援 #なぜこんなところに #ライフシフト #地球の歩き方 #うつ #甲状腺

発達障害 #50代から #tunisia #daryasmine #lonetoujane #kilimtunisia

#50代からの語学学習 #海外移住 #フランス語 #チュニジア 語 #クスクス #ハリッサ #ベルベル #異文化  #旅 #多拠点 #海外暮らし #短期留学 #女性支援