クルッシャイ ムリーぐル!〜すべてうまくいっています。

チュニジアのキリム に魅せられ、「ただの主婦」からライフシフトしてなぜこんなところでそんなこと?的 目が点腰抜け半移住チュニジア生活のお話。

いつかは乾く。

やっぱり、6月、梅雨である。今も雨。警報出るほどの強さになった。

梅雨時のトラブルオリンピックでまず金メダル間違いないのは『洗濯物が乾かない」問題であろう。匂いが気になりません!という洗剤が発売されても、そもそも部屋干しする場所にも限界がある。目の上のたんこぶならぬ部屋中の洗濯物。これは思いのほか気分に重くのしかかる大問題なのである。

 

しかし、それもせいぜい平成までの話で、令和ニッポンの21世紀においては、洗濯機はもちろん、乾燥機もだいぶ普及していて洗濯物が乾かない問題はもはやメダルも取れない、現役引退に追い込まれているのだろうか。

なんとか昼間のうちにそこそこ乾いた洗濯物を取り込みつつ、やっぱり思い出すのはトゥジェンでのアジザの言葉。

 

チュニジア 南部の辺境地トゥジェンでは、洗濯は週に一回?三日に一回?くらいの頻度、もちろん手洗いである。

今日は詳しく触れないが、如何せん トゥジェンでの暮らしは令和(関わり始め当時はまだ平成だったが)ニッポンの今時の暮らしとはかけ離れているので、そんな頻度の手洗い洗濯は当たり前なのだ。私もトゥジェンに滞在中は、自分のものは自分で洗濯する。もちろん手洗いである。(いくら一緒に洗うと言っても自分たちのものは私に洗わせることはない。)

 

*トゥジェンでの洗濯*

チュニジアの地方都市の基本的な家屋の構造とインフラからして、

洗濯は屋外=中庭、使うのはでかいタライと補助にバケツ。

水は地下に貯めたものを手で汲み上げる。

洗剤は合成粉石鹸。後日改めて述べるが洗剤、漂白剤の使い方は強烈大量。

アジザの洗濯のやり方を見ていると、場所柄、水は最低限、洗剤は最大限。

多けりゃいいってもんじゃないと思うけど、洗剤大量投入、ぶっくぶくのアワアワにして洗うのだが、なんとすすぎは一回!!!!!!!!それも貯めた少ない水にザブンとつけて終わり!!!!!!!!  (それで乾かしたと思うと、またそれを着るのは抵抗があり、無理やり自分で洗濯するように・・・洗剤は汚れを綺麗にするものだから、良いものであるからして、全部すすぎ流す必要ない、いい匂いもするし。と言う捉え方のようである。)

干すのは、外の電柱から引っ張ってきたりして、そこらにのびている電線。場所はあるので単純に引っ掛けるだけ。運動会の万国旗、である。

 

アジザが 『私がやってあげるのにぃ』と匂わせながら チラチラ こちらを見る目を盗みつつ、洗剤はほんの少量、すすぎをアジザよりは多めの水でしっかり2回。慣れればちゃちゃっと済ませられる、洗うだけなら。

 

何が大変、って、「絞る」ことである。薄いものならまだしも、ジーンズ、トレーナーなど、厚手のものだったりすると、かなり手強い。

何度も何度も 血相変えてぎゅうぎゅう絞っていると、アジザがクスクス笑いながら近づいてきて、ぐいっとひと絞り、私の洗濯物をぱっぱと干しながら放ったのが、

 

そんなに親の仇のように絞りまくらなくたって、干しておいたらいつかは乾く。

(と言うニュアンスのことを言っていたと思う、あくまで個人の見解です、意訳) 

という、一言。

 

目からウロコ。

 

殺人光線並みの太陽光、山もあって風が強いトゥジェンでは、多少ぼたぼた水が垂れるくらいのものでも1日で乾くのだ。たとえ、そうでなくても、何もその日のうちに乾かねばならぬ、と言う決まりはどこにもない。急ぐ必要全くなし。

夕方までに乾くべし、そんな概念は私の、物心着いてから50年超日本人やってきた私の頭の中だけ。水ではなくて自分の力を振り絞ってちょっとでも早く乾かそうとするなんて、ここチュニジア、トゥジェンでは何の意味もないことなのだ。何でそんなに必死に絞ってるのか、意味不明。なのである。

洗濯したらしっかり脱水、干す時は洗濯物はすでにだいぶ軽くなっている、のが当たり前だったが、日本の常識は世界の何とやら。

 

わだかまりは『水に流し』、ふんだんに使うのは「湯水のように』と表現する日本とはかなり開きのある、水道のない暮らし。洗濯機も掃除機も電子レンジもない暮らし。

何でもスピード、効率化が良いわけでもないのかも知れない、と改めて思った、トゥジェンのある日のできごと。

 

まだまだ旅は続く。

 

 *キリムを陽に干す風景。 砂を落とすためで、基本洗うことはない。

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